■ 犬科と猫科の平穏 ■
ふわふわふわふわ。
ぴこぴこぴこ。
けんせーよりもおっきな狛村たいちょーに肩車をしてもらうと、狛村たいちょーより、ほんの少しだけ世界が高くなる。
「頭に手を載せているといい」って言ってくれたから、ふわふわした茶色い毛にさわってみた。
やーらかくって、あったかい。ふわふわの毛。
ほっぺもふわふわしたくって、そおっと顔を近づけていくと、ふわふわの毛から、ぽかぽかのお日様のにおいがした。
けんせーとお昼寝するときと同じにおい。
それに、けんせーもこんなふうにあったかい。
あったかい手で修を抱っこしてくれて、お日様のにおいで包んでくれて。
(うにゅー……けんせー……)
けんせーのこと思い出したら、なんだか、眠たくなって来ちゃった。
そしたら、目の前で狛村たいちょーのお耳がぴこぴこって動いた。
「……眠りたければ、眠ってよいぞ」
えっ?どうしてわかっちゃったんだろう?
ビックリした修に、狛村たいちょーは嬉しそうにわらった。
そして、修の頭を、ひとなで、ふたなで。
「六車隊長のもとに着いたら、きっと起こすと約束しよう。だから、眠るとよい」
「……うん」
ふわふわふわふわ。
ぴこぴこぴこ。
あったかくって優しい、けんせーみたいな狛村たいちょーの肩車。
やわらかいお日様のにおいにくるまれたお昼寝は、とっても気持ちよかったよ。
<あとがき>
本誌でも仲良しな七番隊と九番隊。
東仙隊長がいなくなって、拳西達が戻ってきてからは、狛村隊長と射場さんは「総隊長側近&側近補佐」になっている
という設定(@一条)ですが、狛村隊長が修兵を可愛がっていることは全く変わりません。
修兵が仔修になってからは、よく総隊長の所に仔修が来る(正確に言えば、じーちゃまが仔修を呼ぶ)ので、
帰りに拳西の所に仔修を送り届ける役を担うようになりました。
仔修は狛村隊長が飼っているわんこも大好きです。
赤わんこは駄目なのにねぇ(苦笑)
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